木造4階建て住宅の商品化が相次ぐ

 都市部での需要創出を狙って、大手住宅メーカーが木造4階建て住宅を商品化している。住友林業は2010年12月14日、ツーバイフォー(2×4)工法による耐火構造の木造4階建て住宅「EARLYbird-For」を発売した。狭小・変形敷地が多い首都圏や近畿圏の都市部に売り込む。建物本体の坪単価は72万1000円からだ。
 高齢社会の到来で都市部での需要が高まるとみられる多世帯住宅として、あるいは店舗併用・賃貸併用住宅として提案していく。「これまでに顧客の相談に応じて4階建てを建てた実績はあるが、正式に商品化するのは、当社では初めてだ。年間の受注目標は10棟以上を目指す」(同社広報部)という。
 木造4階建て商品で先行したのは三井ホーム。同社は10年9月17日に、大手住宅メーカーで初めて2×4工法による耐火構造の木造4階建て住宅「MULTIS-4」を発売した。二世帯住宅、併用住宅として提案している。延べ面積約377m2の店舗併用二世帯住宅で、建物本体の坪単価は77万9000円だ。
 12月21日時点で、引き合いはあるものの、受注には至っていない。三井ホーム広報部は「ニーズがあるから商品化したというよりも、潜在需要を掘り起こす意味合いが強い。当社の技術力を示すのも目的だ」と、開発の意図を説明する。
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/news/20110105/544985/